みなさん日々の生活ご苦労様です。
ギョーテンです。
11月は暖かい日が多かったのですが、12月に入って一気に気温が下がりましたね。
家で飲むものも、温かいものが多くなってきました。
体を冷やして風邪をひかさないよう、子どもにも暖かい飲み物を与えているのですが、どうやらうちの子はミロが好きなようです。
自分も、子どものときは毎日のようにミロを飲んでいましたので、「かえるの子はかえるだな~」と思いながら子供の飲む姿を眺めています。
そんな時にふと、「そもそもミロってなに? ココア?」と疑問がわきましたので、軽く調べた結果を紹介させていただきます。
※メーカー公式HPを覗くと、正式名称は「ネスレ ミロ オリジナル」とあるのですが、一般的になじみがないので、本記事では呼称を「ミロ」で統一しています。
あと、この記事を書いている途中、どうもツイッターで話題になり、ついにはメーカーから一時販売中止にまでなる人気っぷりみたいですね。
参考ページ:ネスレ日本、麦芽飲料「ネスレ ミロ」販売休止 SNSで注目、大人飲用急増で(産経新聞)
調べてみた結果を先に書くと、
- 栄養素は多く含まれているので偏食や小食な子どもにとっては栄養補給に使えるかもしれません。
- 健康を増進する科学的な根拠はないので、一般的な嗜好品として楽しむのが良いと思われます。
- 麦芽エキスが含まれていますので、グルテンアレルギーを持つ方は注意が必要です。
ミロとは? どんな種類がある?
ネスレ・ミロ (Nestlé Milo) は、ネスレ社が製造、発売するココア味の粉末麦芽飲料のブランド。日本では1973年よりネスレ日本が販売している。
Wikipediaより
蛋白質や鉄分などの栄養素を、麦芽にココア、脱脂粉乳、各種ミネラル、ビタミンを加え、機能性飲料として商品化したもの。通常、粉末の製品を冷たい牛乳か温かい牛乳で溶いて飲む。
紀元前600年ごろのギリシャ神話に出てくるチャンピオンアスリート、Milon(ミロン)が製品名の由来です。今では世界30か国以上で販売されている人気の飲料で、日本では『強い子のミロ』をキャッチフレーズに、1973年に発売されました。
ミロ公式HPより(https://nestle.jp/brand/milo/history/)
優れた栄養価を持った大麦の発芽期の成長力を取り込んだ豊富な栄養と、おいしさを兼ね備えた自然の恵みの麦芽飲料「ミロ」は、何も変わっていないようで、時代に合わせて風味や栄養のバランスに少しずつ改良を重ねています。
正式名称は「ネスレ ミロ オリジナル」だそうです。
昔は瓶詰めで売られていましたが、今はパックタイプとスティックタイプの2種類が販売されているみたいですね。
ミロの原材料や栄養成分表(ミロ公式HPより)
ミロの公式HPや商品パッケージ裏には、原材料や栄養成分について下のように書かれています。
名称
麦芽飲料
原材料名
混合大麦麦芽エキス、砂糖、 ココアパウダー、脱脂粉乳、 植物油脂、乳清カルシウム、 リン酸カルシウム、 炭酸カルシウム、 ビタミンC、pH調整剤、 ピロリン酸鉄、 レシチン(大豆由来)、 ナイアシン、ビタミンB 6、 ビタミンB 2、 酸化防止剤(ビタミンE)、 ビタミンD、ビタミンB 12
アレルギー表示
大豆、乳
栄養成分(ミロ1杯分(本品15g+牛乳※1 150ml)当たり)
- 熱量:164kcal
- たんぱく質:6.3g
- 脂質:7.5g
- -飽和脂肪酸:4.6g
- 炭水化物:18.1g
- -糖質:17.2g
- -糖類:13.8g
- -食物繊維:0.9g
- 食塩相当量:0.20g
- カルシウム:395mg
- 鉄:3.2mg
- ビタミンB2:0.53mg
- ビタミンB6:0.45mg
- ビタミンB12:1.1μg
- ナイアシン:4.8mg
- ビタミンC:16.5mg
- ビタミンD:2.2μg
ミロ1杯分の摂取目安に対する%
- 熱量:9% ※2
- たんぱく質:16% ※4
- 脂質:15% ※2 ※3
- -飽和脂肪酸:23% ※2 ※5
- 炭水化物:7% ※2 ※3
- -糖質:7% ※7
- -糖類:31% ※8
- -食物繊維:8% ※5
- 食塩相当量:4% ※5
- カルシウム:56% ※4
- 鉄:44% ※4
- ビタミンB2:50% ※4
- ビタミンB6:50% ※4
- ビタミンB12:69% ※4
- ナイアシン:46% ※4
- ビタミンC:24% ※4
- ビタミンD:40% ※6
※1 日本食品標準成分表2015年版(七訂)普通牛乳。%は、「日本人の食事摂取基準(2020年版)」(8-9歳男女平均)推定エネルギー必要量(身体活動レベルⅡ:ふつう)※2、目標量(中央値)※3、推奨量※4、目標量※5、目安量※6 を基準とした。※7炭水化物から食物繊維を除して換算。※8WHOの「成人及び子どものための糖類の摂取に関するガイドライン(2015)」の推奨(総摂取熱量の10%未満)より算出。
その他
栄養機能食品
参考ページ:ネスレミロオリジナル公式HP
麦芽飲料ってなに? ココアとの違いは? 疑問点を詳しく解説
商品パッケージ裏に記載されている情報を並べてみましたが、その中でいくつか気になったところを少し調べてみました。
麦芽飲料とは?
商品の名称は、食品表示法によって「表示をしようとする加工食品の内容を表す一般的な名称を表示してください。」と、書かれています。
ただし、炭酸飲料や果実飲料など、成分等によって使用する名称が決まっているものもあります。
ざっくり確認した限りでは、「麦芽飲料」という名称については食品表示法(食品表示基準?)によって特に定められた名称、というものではないため、メーカーが「表示をしようとする加工食品の内容を表す一般的な名称」として、独自に決めたものだと思われます。
参考ページ:早わかり食品表示ガイド(消費者庁)
麦芽とは?
麦芽とは大麦を発芽させた麦粒のことです。
ネスレミロオリジナル公式HPより(https://nestle.jp/faq/faq_detail.html?category=&page=3000&id=3000271)
大麦は発芽すると、貯蔵していた栄養素から成長に必要な栄養をたくさん作りだします。根を取り除いた麦芽を乾燥し粉末にしたものと穀類に水分を加え、さらに酵素を作用させて抽出した液を濃縮したものが、麦芽エキスです。麦芽エキスは、エネルギーの源であるブドウ糖や、麦芽糖、ブドウ糖が様々な長さにつながったオリゴ糖や多糖類が主成分です。
精製された砂糖は、ブドウ糖と果糖がつながっただけの単純な形ですが、多様な糖類を含む麦芽エキスは、砂糖よりもブドウ糖の供給源として効率がよく優れています。また、砂糖のように精製されていないため、やさしい甘みをもたらします。
もう少し調べてみると、麦芽とは大麦だけではなく、小麦やトウモロコシからも作られることがあるみたいです。
混合大麦麦芽エキスとは?
モルトエキス(麦芽エキス)
(Wikipediaより)
麦芽を糖化し、減圧濃縮したもの。製パン、製菓材料として、製品の色、甘味と風味を良くする
麦芽エキスは麦芽同様に大麦や小麦、トウモロコシから生成されるものみたいです。
ミロが何を原料に使用しているのか書いていませんが、「混合大麦」麦芽エキスとあるので、純粋に大麦100%の麦芽エキスではないということでしょうか(それとも大麦の種類を複数ブレンドしている?)
素人が調べられる範囲では、そのあたりしっかりとした情報が見つかりませんでした。
ただ、アレルギー表示の欄には小麦の記載がありませんので、小麦は入っていないと推測できます。
しかしながら、大麦も麦には変わりありませんので、お子さんに小麦アレルギーやグルテンそのものにアレルギーがある場合は、飲ませてよいか、事前に確認したほうがよさそうです。
参考ページ:小麦アレルギー表示に記載されない麦芽エキス、モルトシロップってなに?グルテンフリー?(こもれび 小麦アレルギーのブログ)
ココアとの違いは?
ミロはココアと何が違うのか? そもそも、ココアとは何なのか? ざっくり調べてみました。
Q. ミロはココアなの?
A. ミロは麦芽飲料です。ココアも含まれていますが、それに加えて、麦芽エキスと8つの栄養素が含まている点が普通のココアと違う点です。
ミロ公式HPより(https://nestle.jp/brand/milo/qa/)
ココア(cocoa、英語発音: [ˈkoukou] コウコウ)とは、広義には、カカオ豆およびカカオ豆を原料とするチョコレートの各種中間製品(カカオペースト(カカオマスを滑らかにしたもの)、狭義のココア、ココアバターなど)、狭義には、カカオマスの油脂分(ココアバター)を減らした固形物、または、その粉末ココアパウダーや、ココアパウダーを溶かした飲料の略称である。〔中略〕
Wikipediaより
飲料のココアとホット・チョコレートには厳密な区別は存在しない。区別をする場合、例えば、飲料のココアは、ココアバターを減らすことで粘性を低くし飲みやすくするためにココアパウダーから作られ、ホット・チョコレートは、ココアバターをより多く含んだクーベルチュール・チョコレートから作られる、などと区別する
・ココアパウダーは、カカオ豆から取れるチョコレートやココア、その他の洋菓子の原材料の1つである。チョコレート作りにおいてココアバターが滑らかさと口融けの良さに関わるのに対し、ココア分は独特の味と色に関わってくる。〔中略〕カカオマスから脂肪分であるココアバターを搾った残りである「ココアケーキ」を粉砕して粉末状にしたものだが、ココアパウダーにも脂肪分が約11%-23%程度残っている。製法にはブロマプロセスとダッチプロセスの2種類がある
Wikipediaより
つまり、ミロは広い意味でココアということです。※あくまで個人の見解です。
個人的な解釈としては、「麦芽エキスを入れたココア」と考えることにしました。
栄養機能食品とは?
栄養機能食品は、1日に必要な栄養成分が不足しがちな場合、その補給・補完のために利用できる食品です。既に科学的根拠が確認された栄養成分が、定められた上・下限値の範囲内にある食品であれば、特に届出などをしなくても、国が定めた表現によって機能性を表示することができます。対象成分は、基準別表第11に定める20種類の栄養成分です。表示事項は、基準に定められています。
消費者庁の「早わかり食品表示ガイド(令和2年11月版・事業者向け)」より(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/information/pamphlets/assets/02_h-foodlabelling_202011.pdf)
つまり、ミロは栄養成分量が基準を満たしているが、その健康効果については科学的根拠がない食品ということです。
まあ、世間に出回っている食品の大多数がそうなので、ここは特に気にする必要がないですね。
ただ、ミロに何か健康面での劇的な効果を期待して購入している場合は注意が必要です。
現に、ミロオリジナルの公式HPやパッケージ裏には、以下のような文面が記載されています。
- 本品は、特定保健用食品とは異なり、消費者庁長官による個別審査を受けたものではありません
- 1日1杯を目安にお飲みください
- 本品は、多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一日の摂取目安量を守ってください
巷で言われているような、「ミロを飲むと背が伸びる」みたいなことに科学的根拠はないようです(誰も研究していないからわからない、と言ったほうが正しいかもしれませんが)
健康面を気にする場合は、バランスの良い食事と適度な運動を心がけましょう、ということですね。
結論 -子どもの飲み物として最適か?ー
上のように調べた結果、子どもに与える飲み物としては、他のジュースと同じように、あくまでも嗜好品として考える飲み物だと思います。
ただ、栄養成分はある程度含まれていますので、ご飯を食べてくれないお子さんには、最低限の栄養補給として利用できるかもしれません(ミロがあるから食べなくても大丈夫!なんて妄信は危険ですが)。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ミロには劇的な健康効果は特になく、あくまで嗜好品の一種であるというこが再認識できました。
今回初めて食品パッケージ裏の内容について真面目に見てみましたが、読み解いてみると表面的には見えない商品の深い部分が理解できて面白いですね。
ミロの味を自分も子どもも好んでよく飲んでいますので、これからも飲みすぎには注意して、楽しく味わいたいと思います。
今回紹介した商品
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